ハイレゾ・オーディオにわくわく! 第三話

ハイレゾ・オーディオのアプリについて

DRDAC10R

定例会の予備知識と称して書いてきたコラムですが、実はもう一話書きたいのですが時間切れ。定例会後にアップすることにしましょう。いよいよ明日は、定例会ですよ!
さて、OSXのiTunesだけでは完璧なハイレゾ・オーディオの再生と管理が出来なさそうであることは分かりました。
そのあたりどのようなアプリを使うのかお話しようと思います。

1.ハイレゾ・オーディオ再生アプリ OSX編

今回ご紹介するのは、ごく一部です。特に私が試してみたものだと思って下さい。評価は決して公平ではなく私の独断と偏見の評価であるとご理解下さい。

VLC Media Player  VideoLAN Organization  (無料)

VLCこのアプリは対応するファイルフォーマットが多く、皆さんは動画再生で利用していると思います。音楽ファイル関しても、iTunesで再生できない FLACが再生できます。対応する音声フォーマットはこちら
しかし、ライブラリーの管理等は得意ではないのであくまでもプレーヤーです。DSDはサポートされていません。

VOX by Coppertino Co. (無料)

VOXフリーのアプリですが、排他モードAudio MIDI 設定とは関係なく音声出力装置を専有する:hogモード)が使えますし、FLACはもちろん、DSD(DSDIFFもDSFもOK)も再生できます。インターフェースの好き嫌いはありますが、iTunesの音楽ライブラリと同期も出来ます。ネットワークプレーヤとしても使えます。但し、バッファリングが甘く、ハイレゾ・オーディオの音源だと転送が間に合わなくて再生が止まってしまうことがありました。音質的にはiTunesやVLCなどより良いとの評判です。
アプリはWEBサイトからもApp Storeからでもダウンロードできます。日本語化もされています。

Apple iTunes (OSXに付属)

iTunes_logo元々は音楽再生アプリだったSound Jam MPを元にAppleがリリースしたiTunesは本来の機能以外にもiOSの管理アプリなど多機能になりすぎました。
FLACやDSDフォーマットはライブラリーで管理できないもののAIFFやALACでのハイレゾ・サウンド再生は可能です。
出力は44.1kHz ALACでのデータになってしまいますが、AirPlayというリモート再生も可能です。
iTunesはCore Audio、Audio MIDI 設定経由で「サウンド出力装置」として指定されている出力先にデータが送られます。

AudioGate3 Lite by KORG

AudioGate496kHz,192kHzなどのPCMのハイレゾデータ、2.8/5.6MHzの1ビットオーディオのデータも再生することができますが、出力サンプリング周波数が48kHzまでに制限されます.。
KORGのDACを持っていれば、USBで機器が接続されるとアクティベーションされ、フルスペックの機能になります。簡単な編集が出来ます。どちらかというと波形編集ソフトに近いと言えます。

Audirvana Plus 2

Audirvanaハイレゾ・オーディオを調べていくと必ずMac用アプリとしてトップにリストアップされるのがこのAudirvana(オーディルバナと発音する)です。
再生音質が良く、iTunesとの連携も出来、現状ではサポートしていないフォーマットはないというMac OSのハイレゾ・オーディオの世界では基準となるアプリです。
既存のiTunesの運用を続けたままAudirvana Plus2でハイレゾ・オーディオと一緒にラッピングする感じです。
価格は$74 or€59ですが、音質を追求する人向けです。

2.デジタルなのに、なぜ音質が違うのか・・・

デジタルデータを再生するのになぜ音質が良いとか悪いとか論じられるのでしょう?理由として考えられるのは

  • エンコードされたデータの場合デコードのアルゴリズムが違う
  • Core Audioの処理が遅い(レイテンシーが高い)

CoreAudio_LogoCore Audioはオーディオ再生だけでなく、様々な処理を行っています。例えば最終的な外部出力へのサンプリングレートはAudio MIDI 設定に設定されている値になりますが、様々なサンプリングレートを持つオーディオソースはCore Audio内で周波数変換されることになります。すなわちAudirvanaのようなCore Audioをバイパスしてハードウエアに直接アクセスする再生ソフトの方が音質は良くなります。(とても微妙な差です)
いずれにしてもiTunesではハイレゾ・オーディオで欠かせないFLACやDSDのコンテンツが再生できないので、個人的には有償でも全てのハイレゾ・オーディオが管理・再生できるAudirvana Plus 2がお勧めです。

3.ハイレゾ・オーディオ再生アプリ iOS編

iPhone6からハードウエア的には96kHz/24bitの再生が出来るオーディオチップになっているらしいです。ですが、iOS自体はiOS 9でも正式にハイレゾ・オーディオをサポートしていません。
Mac OSXのiTunesライブラリーには192kHz 24bitのALACでも管理・再生出来るのですが、このファイルをiOSへ転送しようとするとコピー出来ないのです。
ということで、iOSデバイスでハイレゾ・オーディオを再生するためにはアプリが必要になってきます。
代表的なふたつのAppは以下の特徴を有しています。

  • FLAC・DSD・WAVEに対応している
  • 384kHz/24bitに対応している
  • アップサンプリング対応
  • ミュージックライブラリも再生できる

NePLAYER ラディウス株式会社  ¥1,800円

NePLAYER_logo古いAppleユーザはradiusと聞くとビデオカードや大型ディスプレイの会社を思い出してしまいます。実はラディウス株式会社のルーツはまさにMacのradius社なのです。
そんな NePLAYERですが、iOSで必要なハイレゾ・オーディオ再生の要件を満たしており、さらにiPadでは専用の画面レイアウトにより見やすいインターフェースを実現しています。最新版ではAirDropによりハイレゾファイルのフォルダ転送が出来ます。
NePLAYERはネットワーク再生にも対応し、NAS(DLNAサーバー)からネットワーク越しに再生することも出来ますが、まだ相性はあるようです。(自宅ではPanasonicのBlueray HDDレコーダー BRZ1010がなんとハイレゾ対応のDLNAサーバーとなっているのですが、この機種とはうまくやりとりできていません)

HF Player ONKYO株式会社

HF_Player_logoハイレゾ・オーディオ配信でも積極的なONKYOがリリースするiOS用ハイレゾ・オーディオプレーヤーです。基本は無料のプレーヤでハイレゾファイルの再生をする場合はアプリ内課金 HDプレーヤーパック¥1,200円でハイレゾ再生に対応します。
また、ONKYO製のヘッドフォン・イヤフォンを使っている場合、機種を選択する画面もあります。(それによってイコライジングされるかどうかは確認できていません)
しかし、イコライザー機能はなかなかのもので、積極的に音を作りたい方には良いかと思います。

4.音楽再生アプリのリモートコントロール

iTunesをiPhoneやiPadからリモートコントロールするAppとしてRemoteがあります。Audirvanaにも専用のリモートコントロールAppがあります。

A+Remote  ¥1,200円

A+Remote_logoAudirvana Plus 2がiTunesの音楽ライブラリを管理できますので、Audirvana Plus 2が管理するハイレゾ音源に加えiTuneミュージックライブラリーもコントロールできます。

5.番外編

AudioGate4  by KORG

AudioGate4AudioGate4は最近リリースされたアプリです。いわゆるCDクオリティまでならフリーで使える音楽再生ソフトですが、ハイレゾ対応にするには19.900円必要です。
KORG社のDACを購入していれば、機器をUSBに接続することによってアクティベーションされユーザは無償で使えます。
特徴は、KORG社のDS-DAC-10RというDACを接続した時にDAだけでなく、録音(AD変換)も出来るようになります。
AudioGate4にはLPレコードのRIAA補正カーブをはじめとする様々なレコードイコライザカーブを持っているため、LPレコードをDSD128フォーマットに変換できます。
PCMに変換するAD/DAコンバータは存在しますが、DSD変換でこれだけ安価な機材は珍しいと言えます。DS-DAC-10Rはハードウエアとして、MMカートリッジレベルの小電圧の入力に対応しています。

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さらに、録音時には補正を掛けずに再生時に様々なLP補正カーブを指定して再生する機能もあります。実際に2/20には拙宅でLPレコードから取り込んだDSDのチェックと再生時にRIAA補正を掛ける様子が確認できると思います。

PrimeSeat  by IIJ

PrimeSeat_logoDSD、1ビットデジタル・ハイレゾ・オーディオはBit Streamだと説明してきました。その性質を最大限活かせるのがインターネットによる配信です。
IIJは高音質なDSD5.6MHzをはじめとするハイレゾ音源のライブ・ストリーミングサービス「PrimeSeat(プライムシート)」を、2015年12月23日より提供開始しています。
現在、専用アプリのダウンロード、コンテンツ配信は無料で行われており、DACなどのハイレゾ・オーディオ再生環境がなくても楽しめますが、DACを持っている場合は非常にクオリティの高い再生が楽しめます。
現在は、平日の夜9時から3時間ほどラジオ配信されていますが、オンデマンドで楽しめるコンテンツも多数あります。また、変わったところでは昨年11月にH2A(国産ロケット)の打ち上げの様子をライブ配信したようです。
対応するOSはOS X 10.8以降、Windowsです。ネットワークは12Mbps以上のスループットを推奨しています。有線LANの方が良いでしょうね。

XLD(X Lossless Decoder) Open Source

XLDさらに番外編としてXLDを紹介しておきます。XLDはCDのリッピング・書込をするアプリです。かつフォーマットの変換も行えます。そしてそれらが高音質であるという点が優れています。
iTunesでもCDのリッピングは出来ますが、速度重視なので実はエラーリードが多いんです。XLDはその辺も含め音質重視でリッピングしますので、ハイレゾ・オーディオに目覚めてしまったあなた!これからCDリッピングはXLDを使いましょう。
また、Audirbana Plus 2が買えなくてどうしてもiTunesでハイレゾ・オーディオをする方もXLDでFLACやDSDをALACに変換するという事も出来ます。持っていて損をしないアプリです。

6.明日2/20はいよいよ定例会

さて、明日になってしまった講演会ですが、なるべくデモを中心に行うつもりです。機材も持ち込みますので、ハイレゾにかぎらずいつも自分が聞いているコンテンツがどのように聴こえるのかチェックしたい方は持ってきてみてください。講演会の後にでもチェックしてみましょう。(ウイルスは持ち込まないでね)

ぜひ、明日の講習会への参加をお待ちしています。
次回は、講演会のご報告と使用機材などについてあるいは講演会で出たQ & Aなどがあればその辺の話題を書いてみる予定です。